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学芸員はどんな仕事?博物館での役割・働き方・将来の進路まで紹介

みらいの学び
公開日:2026年5月26日 更新日:2026年5月26日
学芸員はどんな仕事?博物館での役割・働き方・将来の進路まで紹介

博物館や美術館で展示物に目を輝かせる子どもの姿を見て、将来の職業に学芸員を想像するお母さんやお父さんもいるかもしれません。 

学芸員は、歴史や文化、自然科学の魅力を多くの人に伝える専門職です。

しかし、実際にどのような仕事をしているのか、詳しく知る機会は少ないものです。

この記事では、学芸員の具体的な仕事内容や働き方の特徴について解説します。

「狭き門」といわれる理由や向いている子どもの特徴とともに、小学生の今から家庭でできるサポート方法も具体的にお伝えします。 

お子さまの将来の選択肢を広げるための参考にしてください。

もくじ

    学芸員とはどんな仕事?資料を守り伝える専門職

    学芸員とは、資料を守り伝える専門職です。
    具体的にどんな仕事なのか、活躍の場を見ていきましょう。

    博物館や美術館、動物園・水族館が活躍の場

    学芸員が活躍する場所は、歴史博物館や美術館だけではありません。
    科学館や水族館、動物園、植物園など、さまざまな施設で働いています

    それぞれの施設が扱うテーマに合わせて、専門的な知識をもつ学芸員が配置される仕組みです。
    たとえば歴史系博物館であれば、歴史や考古学、民俗学が専門分野の学芸員が担当します。
    水族館や動物園であれば、生物学や獣医学などを専門とする学芸員が中心です。

    このように一口に学芸員といっても、施設の種類に応じてさまざまな専門分野の学芸員が存在します。

    気になる年収と働き方の特徴

    学芸員の年収や働き方は、公立の施設か私立の施設かによって大きく異なります。

    公立博物館の学芸員は、地方公務員として採用されることが一般的です。
    そのため、給与や休日の規定は各自治体の公務員制度に準じたものになります。
    私立の施設で働く場合は、その施設を運営する法人の規定によって給与が決定される仕組みです。

    学芸員の全国的な平均年収は約580万円ですが、勤務先の運営母体や雇用形態によって変動します
    平均年収はあくまで目安ととらえておきましょう。

    また学芸員の休日は一般的な土日休みではなく、シフト制になることが多い傾向にあります
    博物館などは週末や祝日に開館するため、所属する施設によって休日が異なります。

    参考:職業情報提供サイトjobtag

    学芸員はどんな仕事をしている?具体的な仕事内容

    学芸員の仕事は、単に展示物を並べるだけではありません。
    学芸員がどんな仕事をしているのか、具体的な仕事内容をチェックしましょう。

    資料を集めて整理し、大切に保管する

    学芸員の基本となる仕事は、施設が扱うテーマに合わせて、価値ある資料を集めて守ることです。

    たとえば博物館では、歴史的に価値のあるものや、珍しい生物の標本などを集めて保管します
    学芸員は資料を集めるために、野外へ出かけて化石の発掘や植物や昆虫の採集をすることも珍しくありません。

    集めた資料は、写真に撮ったり記録をつけたりして、来館者に分かりやすいように整理します。
    さらに、資料が傷んだり腐ったりしないように、温度や湿度を管理した専用の部屋で大切に保管するのも学芸員の仕事です。

    テーマを決めて調べる・研究する

    学芸員は、自分の専門分野について深く調べる研究者でもあります。
    資料をじっくり観察したり、古い本を読み解いたりして、新しい事実を発見します。

    調べた結果は専門の雑誌や本にまとめて発表し、世の中の役に立てます。
    たとえば、「100年前の子どもたちがどんなおもちゃで遊んでいたか」というテーマで調査することも大切な研究の1つです。

    展示を企画して「見せ方」を考える

    研究で分かったことを多くの人に知ってもらうために展示を企画するのも、学芸員の大切な仕事です。

    「どんな順番で並べれば分かりやすいか」「どんな説明文をつければ興味をもってもらえるか」を考え、ポスターを作ったり、会場の飾り付けを考えたりします。
    来館者がワクワクするような空間を作るために、クリエイティブな力が求められます。

    解説や体験を通して学びを伝える

    学芸員は、施設に来た子どもたちや大人に向けて、展示物の解説を行います。

    最近増えているのが、実際に道具に触れたりワークショップに参加したりする教育普及という活動です。
    たとえば、江戸時代の火鉢を実際に使ってみる体験イベントなどを通して、昔の暮らしを身近に伝えます。
    こうしたイベントは、経験を通して子どもたちの好奇心を刺激し、自ら学ぶ楽しさを知ってほしいという思いで開催されています。

    学芸員の仕事は、子どもたちが「学ぶことって楽しい!」と思えるきっかけを作る、とても重要な役割を担っています。

    学芸員の仕事は大変?リアルとやりがい

    学芸員は魅力的な職業ですが、就職までの道のりや日々の業務には大変なこともあります。
    学芸員のリアルな現実と、それを上回るやりがいを知り、お子さまが将来を考える際の判断材料にしましょう。

    なぜ「狭き門」と言われるの?就職が難しい理由

    学芸員の資格を取得する人は多いものの、実際に採用される人数はごくわずかです。
    学芸員として採用される人数が少ないのは、施設数が限られており、欠員が出ないと新しい募集がかからないためです。

    また学芸員の採用には高い専門性が必要なため、大学院へ進学して専門性を高めたり、現場で経験を積んだりと地道な努力が求められます
    中学生以降の進路選択に向けて、あらかじめ学芸員の厳しい現実を知っておくことも大切です。

    学芸員になるのは決して簡単ではありませんが、自分の好きなことを探求したいお子さまにとっては魅力的な仕事といえるでしょう。

    地道な作業も多く、コツコツ続ける力が必要

    学芸員の仕事は、華やかな展示の裏で、地味で根気のいる作業がたくさんあります。
    古い資料の整理や、傷んだ作品の修復など、長時間の細かい作業が続くことも少なくありません。

    また、自分の専門分野だけでなく、施設の管理や予算の申請といった事務作業も担当します。
    学芸員には、どんな仕事でもコツコツと真面目に取り組める忍耐力が必要になります。

    文化や歴史の魅力を伝えられるやりがい

    学芸員は就職が難しく大変な面もありますが、自分の好きな研究を続けられることは大きなやりがいです。

    自分が企画した展示を通して、来館者に歴史や文化の魅力を直接伝えられます。
    来館者が展示を見て喜んだり、新しい発見をしてくれたりしたときの達成感は格別です。

    学芸員の仕事は自分の知識が誰かの心を動かし、未来の学びにつながる素晴らしい職業といえます。

    学芸員はどんな人に向いている?子どもの特徴と伸ばし方

    学芸員には、どんな人が向いているのでしょうか。
    学芸員に向いている子どもの特徴と、小学生の今から家庭でできるサポート方法も紹介します。

    好きなことを深く知りたい子に向いている

    特定の分野に強い興味をもち、とことん追求できる子どもは学芸員に向いています
    たとえば恐竜の名前を覚えたり、石や虫を集めてじっくり観察したりするのが好きなお子さまに向いているかもしれません。
    学芸員の仕事を通じて自分の好きなことを追求できるため、楽しみながら働くことができるでしょう。

    1つのテーマを深く掘り下げる探究心は、将来の専門的な研究活動につながる大切な才能です。
    お子さまの「なぜだろう」「もっと知りたい」という気持ちに寄り添って、調べものや観察などに大人もとことん付き合ってあげましょう。

    調べる力と伝える力が求められる

    学芸員には、疑問に思ったことを書籍やインターネットを使って、自ら調べる力が求められます。
    分かったことを家族や友だちに自分の言葉で説明できることも、重要な素質です。
    学芸員は研究するだけでなく、その魅力を一般の人に分かりやすく伝える役割があるからです。

    小学生のうちは、調べたことをノートにまとめたり、発表したりする機会をたくさん作りましょう
    家庭内で定期的に研究発表会を開催すると、お子さまが学芸員気分を味わえて、モチベーションアップにつながります。

    下記の記事では、探求学習のテーマを決める方法をまとめています。
    家庭での研究発表会のテーマに悩んだ際に、お役立てください。
    【探究学習のテーマを設定してみよう!】長期休みに取り組みたい探究学習テーマ実例3選

    会話や体験を通して好奇心や探求心を育てる

    家庭でのちょっとした声かけが、子どもの好奇心や探究心を大きく育てます。
    「これは何かな?」「どうしてそうなると思う?」と、子どもが考えるきっかけを作ってあげましょう

    数千円で買える顕微鏡や化石発掘キットなどを活用して、お子さまに観察の楽しさを体験させるのもおすすめです。
    また身近な自然に触れたり、休日に博物館のワークショップに参加したりして、本物に触れる経験を重ねていきましょう。

    化石発掘体験キット
    子ども用顕微鏡

    学芸員になるには?資格と進路

    学芸員として働くためには、専門的な資格と学びのステップが必要です。
    小学生の今からすべてを決める必要はありませんが、将来の進路として知っておきましょう。

    学芸員資格とは?取得方法と必要な条件

    学芸員になるためには、国家資格である「学芸員資格」の取得が必要です。
    学芸員資格は一般的に、大学や短期大学へ進学して学芸員になるための科目を履修して取得します。
    必要な単位をすべて取得して大学を卒業すれば、資格取得が可能です。

    社会人になってから文化庁が行う認定試験を受けて、合格する方法もあります。

    また、高卒でも認定試験によって学芸員資格を取得できますが、大学に入れる学力や最低8年以上の博物館での実務経験を求められます
    そのため、大学や短期大学へ進学して資格取得を目指すのが学芸員になる最短ルートです。

    参考:文化庁|学芸員になるには

    大学での学びと進路の選び方

    学芸員になるために大学へ進学する際は、自分が究めたい専門分野の学部を選びます
    歴史なら文学部、動物や自然なら理学部や農学部などを選びます。
    ただし、すべての大学で学芸員の資格がとれるわけではないので、注意してください。

    高校生になったらオープンキャンパスに参加して、学芸員の資格取得の可否やカリキュラムなどを事前にリサーチしておきましょう。

    学芸員を目指せる大学や短期大学の学費(初年度納入金)は、学校や学部によって大きく異なりますが、120〜140万円の価格帯となる学校が多いです。
    国公立大学か私立大学か、またはどの学部に進学するかによっても学費は変動するため、希望する学校の公式ホームページなどで詳細な総額を確認することをおすすめします。

    参考:スタディサプリ進路|学芸員

    学芸員の経験はどんな仕事に活きる?将来の選択肢

    学芸員を目指して学んだ専門知識や経験は、ほかの職業でも大いに役立ちます。
    ここでは、学芸員の経験が活かせる仕事について紹介します。

    学校や研究機関で学びを伝える仕事

    人にものを教えたり伝えたりする仕事は、学芸員のスキルが直結する分野です。
    学芸員の専門知識を活かして、中学校や高校の教員になる道を選ぶ人もたくさんいます
    また大学や研究所で、研究者として専門分野の探求を続けることも立派な選択肢です。

    ほかにも、生涯学習の指導者として地域に貢献する働き方もあります。

    研究を極めて科学者への道も検討している場合は、下記の記事も参考にしてみてください。
    科学者の仕事がわかりやすく解説されています。
    科学者になるには?小学生の今からできる進路の考え方と将来の仕事

    企画・観光・IT分野で知識を活かせる仕事

    学芸員として培ったリサーチ力や企画力は、民間企業でも高く評価される重要なスキルです。
    地域の文化や歴史の知識を活かし、観光プランナーとしても活躍できるでしょう。

    また出版社の編集者として、専門的な本や図鑑を作る仕事にも向いています。
    最近では学芸員がIT企業でデジタルアーカイブの構築に携わるなど、活躍の場は広がっています。

    学芸員の経験が活かせる観光や地方創生の仕事については、下記の記事でもまとめられているので、ぜひチェックしてみてください。
    地方創生起業家とは?仕事内容・なり方・成功事例を分かりやすく解説

    学芸員の仕事に興味がある子におすすめの体験と学び

    小学生の今だからこそ、好奇心を育むための多様な体験をさせてあげましょう。
    家庭ですぐに実践できる具体的なアクションを紹介します。

    図鑑や本で「調べる楽しさ」に触れる

    まずは、お子さまが興味をもった分野の図鑑や本を図書館で借りたり購入したりしてみましょう。
    たとえば「学研の図鑑LIVE」シリーズなどは、数千円で購入できる素晴らしい入門書です。

    学研の図鑑LIVE 昆虫 新版

    本物の昆虫と同じ大きさの写真で、昆虫の細部までじっくり観察できる図鑑です。
    スマートフォンをかざすと、昆虫の3DCGが飛び出したり貴重な動画を見られたりする工夫が満載です。
    最新の情報を楽しく学びながら、生き物への好奇心や自ら調べる力をぐんぐん伸ばせます。

    学研の図鑑LIVE 昆虫 新版

    また図鑑や本を読んで気になったことを付箋で貼ったり、自分だけの観察ノートを作ったりするのもおすすめです。
    調べる楽しさを知ることは、お子さまの将来の探究活動の大きな第一歩となります。

    博物館や体験イベントに参加して体験する

    休日はご家族で、地域の歴史博物館や科学館へ足を運んでみるのもおすすめです。

    多くの施設では、小学生向けに無料や数百円で参加できるワークショップを開催しています。
    たとえば、アンモナイトのレプリカ作りや、昔の機織り体験などがあり、お子さまが楽しみながら歴史や文化に触れられます。

    最寄りの博物館や科学館は、文化庁の博物館総合サイトでチェックしましょう。
    イベントの開催日は、各施設の公式ページに記載されています。

    学芸員の仕事を知るためのおすすめ書籍

    学芸員の仕事をより深く知るために、お子さまと一緒に本を読むのもよい方法です。
    学芸員を目指すお子さまにぴったりな書籍を2冊紹介します。

    美術館で働くということ

    美術館の学芸員の仕事を、コミカルな漫画風に紹介している一冊です。
    美術館の裏側や仕事のやりがいなどをリアルに感じられます。
    小学生にも読みやすく、学芸員として働く将来をイメージできるようになるでしょう。

    美術館で働くということ

    博物館のひみつ

    博物館で働く人の仕事について詳しく解説されています。
    学芸員の研究の進め方や研究資料の保管などの仕事の詳細から、学芸員のなり方まで網羅的に紹介されているのが魅力です。

    また漢字にはふりがながふってあり、写真が豊富なので、低学年のお子さまも楽しく読み進められるでしょう。

    博物館のひみつ

    親子で本を読みながら、話し合ってみましょう。

    学芸員の仕事を知って将来の選択肢にしてみよう

    学芸員は、専門的な知識で歴史や文化を守り、未来へ伝える素晴らしい仕事です。
    「狭き門」という現実もありますが、その過程で身につく力は一生の財産になります。

    お子さまが何かに夢中になっているときは、その探求心を全力で応援してあげてください。
    その好奇心の種が、将来の大きな可能性を切りひらく鍵になるかもしれません。

    お子さまには無限の可能性がある!

    みらいいでは、お子さまの「なりたい」「やりたい」に合わせてプレイできる無料のゲームをたくさんご用意しています。

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